鼠径ヘルニアの手術

鼠径ヘルニアの手術

ヘルニアになってしまい、痛みがひどくなってきますと、手術が必要になってくる場合もあります。安静にして、ストレッチなどを続け、少しずつ改善させてゆく方法ももちろんあるのですが、あまりにも痛みがひどい場合や、痛みによって仕事や日常生活もままならない状態になった場合、手術をしてでも早くラクになりたい・・・と思うこともあるでしょう。

 

実のところ、椎間板ヘルニアのうちの90%は手術の必要がなく、温存できると言われています。本来であれば、手術は出来るだけ避けたいものではありますが、あまりに辛い痛みですと、手術してでも早く治したいと思ってしまうものでもありましょう。

 

本日は、このヘルニアの手術について、お話してみたいと思います。ヘルニアの手術は、体内の臓器におけるヘルニアと、椎間板ヘルニアのようなヘルニアと、まったく異なるものですから、別々にお話いたします。今回は、臓器におけるヘルニアで最も多いとされる鼠径ヘルニア(脱腸)の手術についてです。

 

鼠径ヘルニアの手術方法は、とてもたくさんあります。多くのかたは、ひとつの症状につき、ひとつの手術方法しかないと思っていらっしゃるでしょうが、そうではありません。

 

鼠径ヘルニアの手術法には、リヒテンシュタイン法、 プロリン・ヘルニアシステム、メッシュ・プラグ法、バッシニ法、 クーゲル法などなど、さまざまな手術法があるのです。

 

手術には麻酔を使用しますが、全身麻酔の場合もありますし、局所麻酔の場合もあります。手術後は、他の手術と同じように、麻酔が切れれば痛みが復活してきますが、だいたい一週間程度でなくなると言われています。

 

 

鼠径ヘルニアの手術法というのが、とてもたくさんあることに驚かれたかたも多いと思います。どれが良いとか、悪いとかいうのはございません。医師が、その手術を得意としているかどうか、そしてその経験年数はどの位であるのか・・・そのようなことも関わってきますからね。

 

さて、鼠径ヘルニアの手術後ですが、どのような麻酔を使用したかにもよりますが、だいたい数時間後から食事をとることが可能となります。局所麻酔の場合でしたら、すぐにでも食事を取ることが出来るでしょう。

 

ただ、鼠径ヘルニアで嵌頓を起こすなどして腸を切除した場合には、ガスが出るのを確認してから食事を開始しなくてはなりません。また、手術後の運動につきましては、数週間は制限されるのが普通です。軽い運動・・・たとえば、身体を強くねじったり、身体を強く曲げるなどの行為もいけないですし、重いものを持ったり、激しい咳をするのも良くないので、出来るだけ控えるようにしてください。

 

手術でヘルニア門を塞いでいますから、その部分がしっかりと安定してしまうまでは、今述べたような運動や身体の動きを避けていただきたいのです。普通に歩く程度であれば、問題ないです。また、知っておいていただきたいのは、鼠径ヘルニアという症状は一度手術をしたならば、もう二度と再発しないというわけではないのです。

 

手術の際に、メッシュを使用した場合の再発率がほんの1%以下であるのに対し、筋肉を縫い合わせる手術をした場合の再発率は、約10%と言われています。もちろん、これは医師の技術も関係してきますが、実際に手術を受けられるかたは、知っておいたほうが良いでしょう。