椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアの分類

この頃は、鼠径ヘルニアに比べ、椎間板ヘルニアのほうが世間に浸透しているかもしれません。しかし、一口に椎間板ヘルニアといっても、二種類があるということを知っておく必要があるでしょう。椎間板ヘルニアには脱出型と膨隆型の種類があり、個々に異なる特徴があります。

 

まず、脱出型椎間板ヘルニアについて確認していきましょう。椎間板は、硬い繊維輪により柔軟な髄核を包み、守る形をしています。しかし、この硬い繊維輪に負担がかかり過ぎるとヒビが生じることがあります。まさにこのヒビから髄核がはみ出した状態が脱出型ということになります。

 

多くの場合はヒビが生じると共にはみ出すため、急激な痛みに襲われますが、膨隆型より症状が良くなりやすいとされています。

 

それでは、今度は膨隆型ヘルニアについて見ていくことにしましょう。人体は、長く同じ姿勢を続けていると、一定の重量が腰椎にかかることになります。そうなると、上から髄核に重量が圧し掛かり、繊維輪を圧迫することになります。

 

このような状況ができあがり、圧迫を受けていた繊維輪が持ちこたえられなくなると、繊維輪が部分的に変形し、突出してしまう場合があるのです。こうして突出したところにより、脊髄の神経が圧迫を受けることになるのですが、このことが原因で痛みをはじめとする症状を伴うようになります。

 

このようなトラブルを膨隆型ヘルニアといいます。繊維輪自体に変形が起こるため、長く悩まされやすいのですが、脱出型と比較して圧迫量があまりないため、症状は強くないといわれています。

なぜ椎間板ヘルニアを引き起こすのか?

なぜ椎間板ヘルニアを引き起こすのか、理由のひとつとしては加齢を挙げることができます。私たちの骨というのは年齢の高まりに従い脆くなり、椎間板の弾力性も失われてしまいます。こうなると、少しの衝撃などにより繊維輪にヒビなどを生じてしまい、ヘルニアに繋がる形になります。

 

ちなみに、椎間板は20歳頃から衰退化が始まるため、まだ若いからと油断しないようにしましょう。また、もうひとつの理由として骨粗鬆症を挙げることができます。骨が脆くなるという点では加齢によるヘルニアと共通していますが、この場合は骨を形成するカルシウムなどが足りなくなり、骨が脆弱になった状態を表します。

 

過度に骨が脆弱になると、ヒビが生じるのはおろか、一気に潰れるリスクがあります。このような事態を招くと、脊髄はいきなり強く圧迫されて、神経を損傷し、後遺症や下半身不随などに陥りかねないのです。この他、骨盤や背骨に生じるズレも、椎間板ヘルニアを引き起こす理由に含まれます。

 

姿勢が良くないまま過ごしていると、猫背などになり背骨に歪みを生じます。こうなると歪みのあるほうに圧力が集中し、上からまんべんなく押されるより圧力に強くなくなります。ズレが生じた姿勢が習慣化すると、次第に持ちこたえられなくなった繊維輪が飛び出し、膨隆型ヘルニアに繋がる引き金となります。

 

ちなみに、重いものを持ったり、いつもは曲げないほうに腰を動かしたり、ひねったり、長い時間座り続けたりすることも、ヘルニアを引き起こす原因となります。